えいごTOPICS Vol.01

日々グローバル化の進む社会、子どもたちが大人になるころはどうなっているのでしょうか。上智大学の吉田研作先生にお話を伺いました。

■インターネットの世界に国境はない

インターネットの世界では国境を越えて、世界中の人達が英語でやりとりをしています。そして世界の情報の大半は英語だと言われています。このように、様々な国の人達がコミュニケーションをとる上で英語は欠かせない道具なのです。
これからもインターネットを通して、世界はますます分け隔てなくなっていくと思います。

子どもたちは、デジタルが当たり前の“デジタルネイティブ”と言われる世代です。昔と違い、SNSやゲームなどを通じて、自分たちと同年齢の世界中の人たちと容易に繋がることができます。これも身近に感じるグローバルの一つです。

 

■日本の社会自体のグローバル化

日本はすでに日本人だけで成り立っているのではない、という意味でのグローバル化も進んでいます。日本で生活する外国籍の子どもたちが増え、日本の子どもたちと一緒に学ぶ姿も珍しいものではなくなってきています。「自分は将来、海外に行かないから英語は必要ない」ということではなく、「自分が行かなくても海外から人は来る。すでにそういう世界に住んでいる。」という認識を持つことが大切です。

 

■国を越えて協力しながら問題を解決していく時代

環境や貧困の問題など、世界中の人達が共通に抱えている問題はたくさんあります。今まさに、新型コロナウイルスの問題は、世界中の人たちが協力しなければ解決できない課題です。国境を越えてこうした課題に取り組んでいくことこそが、グローバルな世界の姿だと思います。

世界中の人々と協力しながら問題を解決していくためには、相手の考えを理解し、自分の意見を伝える力が必要です。今のうちから英語を学ぶことは、こうした力を身につける準備をしているのだと思って、子どもたちには学習に取り組んでほしいと思います。

■上智大学名誉教授 吉田 研作先生

1948年京都市生まれ。上智大学、米国ミシガン大学で学ぶ。文部科学省「英語力評価及び入学者選抜における英語の資格・検定試験の活用促進に関する連絡協議会」委員、大学入試センター「英語4技能実施企画部会」部長など、外国語教育に関する各委員会に携わる。

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